エラボトックスは、エラが張っているのを改善し、小顔効果を期待できる人気の施術です。しかし、「エラボトックスを受けたら頬がこけてしまった」という声も耳にすることがあります。結論からいうとエラボトックスによって頬がこけることはほぼありません。
実際には「こけて見えてしまう」ことがあるようです。
この記事では、エラボトックスで頬こけて見えてしまう原因や、こけて見えないための対策、施術を受ける上での注意点などを詳しく解説していきます。
エラボトックスで頬がこけて見える原因をまとめた表
原因 | 説明 | 対策 |
咬筋の縮小 | エラボトックスは咬筋を萎縮させることで小顔効果を狙いますが、頬の脂肪が少ない、または頬骨が目立つ人は、咬筋の縮小によって頬がこけて見えてしまうことがあります。 | 経験豊富な医師に相談し、注入量を調整してもらう。ヒアルロン酸注入との併用を検討する。 |
注入量や注入位置のミス | ボツリヌス毒素の注入量が多すぎたり、注入位置が不適切だと、周囲の筋肉にも影響し、頬がこけて見えることがあります。 | 経験豊富な医師に施術を依頼し、適切な注入量と注入位置で施術してもらう。 |
元々の骨格や脂肪の量 | 生まれつき頬骨が高い、頬の脂肪が少ない、または加齢によって頬の脂肪が減っている人は、エラボトックスで咬筋が縮小すると頬がこけて見えやすくなります。 | ヒアルロン酸注入などで頬のボリュームを補う施術を併用する。 |
エラボトックスによって頬がこけて見える現象は、単一の原因ではなく、複数の要因が複雑に絡み合って起こります。
エラボトックスの頬がこける現象はどんな人に起きやすい?
エラボトックスを受けて頬がこける可能性がある人・こけやすい人は、下記のような人です。
年齢を重ねるごとに皮膚の弾力は低下し、脂肪が少なくなってくるため、安易にエラボトックスを選択せず、クリニックの医師と相談することをおすすめします。
エラボトックスで頬がこける原因として、大きく分けて以下の3つのカテゴリーに分類できます。
エラボトックスは咬筋の働きを抑制し、萎縮させます。咬筋は、頬の皮膚や脂肪を支える役割も担っているため、咬筋が縮小すると、頬の組織を支える力が弱まり、重力によって下垂しやすくなります。これが頬のこけとして見える一因です。
咬筋へのボツリヌス毒素注入は、周囲の表情筋にも影響を与える可能性があります。とくに、頬骨筋や笑筋など、頬のボリュームや表情に関わる筋肉の活動が抑制されると、頬が平坦に見えたり、こけた印象を与えたりすることがあります。
加齢に伴い皮膚の弾力性が低下すると、咬筋の縮小による皮膚のたるみがより顕著になります。若い人でも、元々皮膚が薄い人は、咬筋の縮小によって頬のハリが失われ、こけて見えることがあります。
必要以上のボツリヌス毒素が注入されると、咬筋の萎縮が過剰になり、頬の陥没が目立つ可能性が高まります。また、周囲の筋肉への影響も大きくなり、表情が不自然になることもあります。
咬筋以外の筋肉にボツリヌス毒素が注入されると、意図しない筋肉の萎縮や機能低下を引き起こし、頬がこけて見えるや表情の変化につながる可能性があります。
適切な注入量と注入位置は、医師の技術と経験によって大きく左右されます。解剖学的な知識が乏しい医師や、施術経験の少ない医師による施術は、失敗のリスクが高まります。
頬骨が高い、あるいは頬骨弓が発達している人は、エラボトックスによって咬筋が縮小すると、頬骨の突出がより強調され、相対的に頬がこけて見えることがあります。
もともと頬の脂肪が少ない人は、咬筋の縮小によって頬のボリュームが減少し、こけが目立ちやすくなります。
加齢によって頬の脂肪が減少したり、皮膚の弾力が低下したりすると、エラボトックスにより頬がこけて見えるリスクが高まります。
これらの要因が単独、あるいは複数組み合わさって頬がこけて見えてしまいます。
施術を受ける前に、医師と十分に相談し、自身の顔の特徴やリスクについて理解することが重要です。
エラボトックス注射後、頬がこけて見えるようになった場合、その状態は永続的なものではありません。ボツリヌス毒素の効果は時間とともに弱まり、筋肉の働きが戻るため、頬がこけて見えることも自然と改善していきます。
エラボトックスによる頬のこけは、効果の減衰とともに半年ほどで自然に戻っていくことが多いです。しかし、いくつかの要因によって回復までの期間が長引く場合があります。
過剰に注入されたボツリヌス毒素は、咬筋の萎縮を強く引き起こし、回復に長い時間を要することがあります。完全に元に戻るまでには、1年以上かかるケースも報告されています。
脂肪が少ないと、咬筋の萎縮による頬のボリューム減少が目立ちやすいため、回復後も頬のこけが気になる場合があります。この場合、ヒアルロン酸注入などの併用療法を検討することが有効です。
ボツリヌス毒素の作用により、咬筋が過度に萎縮してしまうと、周辺の筋肉や皮膚の支持構造に変化が生じ、頬のたるみやこけを招くことがあります。この場合も、回復に時間がかかる可能性があります。
年齢を重ねると、皮膚の弾力や脂肪量が減少するため、エラボトックスの効果が現れやすく、持続期間が長くなる傾向があります。同時に、頬のこけも回復しにくくなる可能性があります。
まれに、長期間頬がこけて見えることが改善しないケースもあります。その場合は、以下の原因が考えられます。
ボツリヌス毒素の過剰投与により、咬筋が想定以上に萎縮し、周囲の組織の支持構造に変化が生じている可能性があります。
加齢や急激な体重減少により、皮膚の弾力が低下し、たるみが生じていると、頬がこけて見えやすくなります。
加齢やダイエットなどにより頬の脂肪が減少すると、頬がこけて見えやすくなります。
これらの場合、ヒアルロン酸注入やスレッドリフトなどの治療を検討することで、頬のボリュームを回復し、頬がこけて見えることを改善できる可能性があります。
適切な注入量と注入位置で施術を行うことで、頬がこけて見えるリスクを最小限に抑えることができます。経験豊富な医師は、個々の顔の状態に合わせて施術をカスタマイズします。
過剰なボツリヌス毒素の注入は、頬がこけて見えるリスクを高めます。医師と相談し、最適な注入量を決定することが重要です。
頬の脂肪が少ない人は、エラボトックスと同時にヒアルロン酸注入を行うことで、頬のボリュームを補い、こけを予防・改善することができます。
頬の血行を促進し、皮膚の弾力を維持することで、頬のこけを予防・改善する効果が期待できます。
健康的な生活習慣は、皮膚の健康を維持し、頬のこけを予防する上で重要です。
エラボトックスは、エラ張り改善に効果が期待できる施術ですが、頬がこけて見えるリスクも存在します。経験豊富な医師を選び、注入量を調整する、ヒアルロン酸注入を併用するなどの対策を行うことで、リスクを最小限に抑え、理想の小顔に近づくことができます。
この記事が、エラボトックスを受けるかどうかの判断材料になれば幸いです。