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治らない背中ニキビの治療法は?原因と美容皮膚科での治し方を解説

治らない背中ニキビの治療法は?原因と美容皮膚科での治し方を解説

薄着になる季節や、温泉、プールに行く際、背中ニキビが気になっていませんか?「顔のニキビは治ったのに、なぜか背中だけ治らない…」と悩んでいる方もいるかもしれません。

背中ニキビは、顔のニキビとは原因や肌の構造が異なるため、顔と同じケアをしていてもなかなか改善しません。

この記事では、皮膚科専門医の視点から、治りにくい背中ニキビの根本的な原因を掘り下げ、美容皮膚科で受けられる効果的な治療法を詳しく解説します。

監修:田内里美(「さとみ皮フ科クリニック」院長)紹介
田内里美院長
皮フ科・皮フ外科・美容皮フ科の診療を中心とする「さとみ皮フ科クリニック」の院長であり、皮膚科専門医である。様々な地域の病院・皮膚科にて勤務を重ね、多くの知見を有する医師。
院長経歴
  • 聖マリアンナ医科大学 卒業
  • 三重大学皮膚科科学教室入局
  • 三重大学医学部附属病院 皮膚科勤務
  • 市立四日市病院 皮膚科勤務
  • 名古屋市内の総合病院 皮膚科勤務
  • さとみ皮フ科開院
所属学会・資格
SNS さとみ皮フ科クリニックのインスタグラム

背中ニキビが治りにくいのはなぜ?根本原因を解説

背中ニキビに悩む女性のイメージ写真

背中は顔と比べて皮膚が厚く、乾燥しやすいため、ニキビができやすく、治りにくいという特徴があります。主な原因は以下の3つです。

背中ニキビの原因
  • 慢性的な毛穴の詰まり
  • 蒸れや雑菌の繁殖
  • 摩擦による肌のバリア機能低下

慢性的な毛穴の詰まり

背中の毛穴は顔のTゾーンに匹敵するほどの皮脂を分泌します。これに加えて、以下の要因で毛穴が詰まりやすい状態が生まれます。

  • 汗と皮脂の混合: 背中は汗腺が多いため、日中だけでなく寝ている間も大量の汗をかきます。汗と皮脂が混ざり合うことで、毛穴の出口を塞いでしまい、ニキビの原因となります。
  • シャンプーやコンディショナーの洗い残し: お風呂でシャンプーやコンディショナーを十分に洗い流せていないと、これらの成分が背中の毛穴に残り、ニキビの元となります。
  • 物理的な圧迫: リュックサックの肩ひもや、長時間座る際の背もたれなどによる物理的な圧迫で毛穴が潰れ、皮脂が正常に排出されにくくなります。

蒸れや雑菌の繁殖

背中は衣類で常に覆われているため、汗や湿気で蒸れやすい環境です。この蒸れは、ニキビの原因となるアクネ菌だけでなく、以下のような菌の繁殖を助長します。

  • マラセチア菌: カビの一種であるマラセチア菌は、湿気の多い場所で繁殖しやすく、ニキビによく似た「マラセチア毛包炎」という症状を引き起こします。かゆみを伴うことが多いのが特徴です。
田内里美医師からのコメント
背中にできるブツブツは、すべてがニキビとは限りません。特に痒みを伴う場合や、通常のニキビ治療薬で改善しない場合は、マラセチア毛包炎の可能性も考えられるため、専門の医師に相談して正しい診断を受けることが重要です。

摩擦による肌のバリア機能低下

背中ニキビを気にするあまり、ついゴシゴシ洗ってしまいがちですが、これもニキビを悪化させる原因です。

  • 間違った洗浄: 硬いタオルやナイロンブラシで強く洗う行為は、肌の表面を傷つけ、バリア機能を低下させます。
  • 衣類による摩擦: 化学繊維の服やきつい下着が肌と擦れることで、炎症が起こり、ニキビが長引く原因となります。

背中ニキビにおすすめの美容皮膚科での治療法

背中ニキビを根本から治療するには、毛穴の詰まりを解消し、炎症を抑え、再発を防ぐことが重要です。

ケミカルピーリング

背中ニキビ治療の定番です。顔よりも皮膚が厚い背中には、濃度の高いピーリング剤を使用することで、厚くなった角質を効果的に除去し、毛穴の詰まりを根本から解消します。これにより、肌のターンオーバーが正常化し、ニキビができにくい肌へと導きます。背中全体に広がるニキビやニキビ跡を一気にケアできる点が大きなメリットです。

イオン導入・エレクトロポレーション

ピーリングと組み合わせて行われることが多い治療法です。特に背中ニキビ跡の色素沈着には、美白効果のあるビタミンCやトラネキサム酸などの有効成分を肌の奥深くまで浸透させ、ニキビの炎症を抑え、色素沈着を改善します。

レーザー・光治療

  • フォトフェイシャル(IPL): 炎症が起きたニキビの赤みや、ニキビ跡の色素沈着に効果的です。光エネルギーがニキビの原因菌を殺菌し、炎症を鎮めます。
  • レーザートーニング: 背中一面に広がった茶色い色素沈着に有効です。弱いパワーのレーザーを広範囲に照射することで、肌への負担を抑えつつ、メラニン色素を徐々に分解し、ニキビ跡を薄くしていきます。

内服薬・外用薬

  • マラセチア毛包炎の場合: 抗菌剤や抗真菌剤の内服薬を処方します。ニキビと間違えやすいマラセチア毛包炎には、通常のニキビ薬ではなく、カビに作用する薬が必要となります。
  • 重度のニキビの場合: イソトレチノインなど、皮脂の分泌を強力に抑制する内服薬を処方します。繰り返しできるタイプや、広範囲にわたる重度のニキビに効果的です。
田内里美医師からのコメント
背中ニキビの治療は、顔よりも広範囲になるため、料金や回数など、事前にしっかり治療計画を立てることが重要です。

まとめ|背中ニキビは原因に合わせた専門的な治療が不可欠

背中ニキビは、顔ニキビとは異なる原因で発生し、放置するとニキビ跡として残りやすくなります。自己判断で市販薬を塗るだけでは改善が難しいことが多いため、専門の美容皮膚科で原因を正確に診断してもらうことが大切です。

背中ニキビの治療に特化したメニューを用意しているクリニックも多くあります。

この記事で紹介した治療法について、具体的なクリニック情報や費用を知りたい方は、「ニキビ・ニキビ跡のおすすめ美容皮膚科を徹底解説」の記事をご覧ください。