脂肪溶解注射は、部分痩せを希望する人にとって魅力的な選択肢ですが、施術前に理解しておくべきデメリットも存在します。メリットとデメリットを比較検討し、自分にとって最適な施術かどうか判断することが重要です。
この記事では脂肪溶解注射の効果やデメリット、注射1回だけでも効くのか、いつから効果が出るかなどを詳しく解説します。
脂肪溶解注射の部位別必要注入量の目安
部位 | 注入量の目安 | 備考 |
顔 | ||
頬・フェイスライン | 2〜4cc | 顔全体のバランスを見ながら、左右均等に注入することが重要です。 |
顎下 (二重あご) |
4〜8cc | 顎下の脂肪の量や二重あごの程度によって注入量を調整します。 |
口角 | 1〜2cc | 口角の脂肪を減らすことで、口角を上げ、笑顔を美しく見せる効果が期待できます。 |
体 | ||
二の腕 | 5〜15cc (片腕あたり) |
二の腕全体の脂肪の量やたるみの程度によって注入量を調整します。 |
腹部 | 10〜30cc | 腹部の脂肪の量や皮下脂肪の厚さによって注入量を調整します。 一度に大量の薬剤を注入すると副作用のリスクが高まるため、複数回に分けて施術を行う場合があります。 |
太もも | 10〜20cc (片足あたり) |
太ももの脂肪の量やセルライトの程度によって注入量を調整します。 |
ふくらはぎ | 5〜10cc (片足あたり) |
ふくらはぎの脂肪の量やむくみの程度によって注入量を調整します。 |
脇 | 5〜10cc | 脇の脂肪の量や皮膚のたるみ具合によって注入量を調整します。 |
この表は一般的な目安であり、実際の注入量は医師の診察とカウンセリングに基づいて決定されます。
脂肪溶解注射は、脂肪細胞そのものを減らす効果が期待できます。
(1)脂肪の減少
脂肪細胞を直接破壊し、その残骸を体外に排出します。
例えば、二重あごに施術した場合は顎のラインがシャープになり、腹部に注射すればウエストのサイズダウンが期待できます。
(2)部分痩せが可能
ダイエットでは難しい「特定部位の脂肪だけ」を減らす効果があります。顔(フェイスラインや二重あご)、二の腕、腹部、太ももなどが代表的な施術部位です。
(3)皮膚が引き締まる効果も期待
脂肪が減るだけでなく、皮膚が引き締まり、たるみが目立ちにくくなるケースもあります(特にBNLS neoなどの薬剤を使用した場合)。
脂肪溶解注射の効果は、体質、年齢、脂肪の量、生活習慣、そして薬剤への反応など、様々な要因によって個人差が生じます。
薬剤の代謝速度は人それぞれです。代謝が早い人は効果が早く現れる一方、遅い人は効果の実感が遅れたり、複数回の施術が必要となる場合があります。
加齢に伴い、代謝機能や脂肪の分解能力が低下するため、若い人に比べて効果が得られにくい場合があります。
脂肪の量が多い人は、少ない人に比べてより多くの薬剤量や施術回数が必要となる可能性があります。
施術後の生活習慣(食生活、運動習慣など)も効果に影響します。暴飲暴食や運動不足は、効果を減少させる可能性があります。
同じ薬剤を使用しても、効果の現れ方には個人差があります。
脂肪溶解注射では、薬剤注入による局所的な反応として、様々な副作用が生じる可能性があります。
これらの副作用は、通常は一時的なもので、数日~数週間で自然に軽快します。
しかし、症状が強い場合や長引く場合は、速やかにクリニックに相談することが大切です。
薬剤注入による炎症反応で腫れが生じます。とくに、顔への施術後は腫れが目立ちやすく、数日間続く場合もあります。
注射針によって皮下血管が損傷し、内出血が生じる場合があります。通常は1〜2週間で消失しますが、体質によってはもう少し長く残ることもあります。
注入時に痛みを感じることがあります。痛みの程度は個人差があり、麻酔クリームを使用することで軽減できます。
注入部位の炎症反応により、赤みや熱感を伴う場合があります。
注入部位に硬結やしこりが生じることがあります。マッサージによって改善する場合もありますが、数週間〜数ヶ月続く場合もあります。
薬剤に対するアレルギー反応や、炎症反応によって痒みを生じることがあります。
まれに、注入部位に色素沈着が生じることがあります。
脂肪溶解注射は、1回の施術である程度の効果を得られることもありますが、多くの場合、理想的な結果を得るためには、複数回の施術が必要となります。
これは、1回の施術で破壊できる脂肪細胞の数には限りがあるためです。施術回数は、施術部位、脂肪の量、個々の体質、そして目指す効果によって異なりますが、通常は3〜5回程度の施術がよいとされ、施術間隔は1〜4週間程度です。
複数回の施術が必要となるため、治療期間全体にかかる費用と時間を考慮することも重要です。
脂肪溶解注射なぜ複数回の施術が必要なのか
1回の施術で破壊できる脂肪細胞の数には限りがあります。
そのため、より多くの脂肪細胞を破壊し、大きな変化を得るためには、複数回の施術が必要です。
1回の施術で注入できる薬剤量には限界があります。
一度に大量の薬剤を注入すると、腫れや痛みなどの副作用のリスクが高まる可能性があるため、複数回に分けて注入することで副作用のリスクを抑えつつ、効果を高めることができます。
一度に多くの脂肪細胞を破壊しようとすると、体への負担が大きくなってしまいます。複数回に分けて施術を行うことで、体への負担を軽減することができます。
脂肪溶解注射の効果が現れる時期は、使用する薬剤の種類や個人差によって大きく異なります。そのため、一概に「いつから効果が出る」とはいえません。
主要な薬剤別に、効果発現の時期と持続期間を見てみましょう。
BNLS neoは、植物由来成分を主成分とした脂肪溶解注射です。
腫れや痛みが少なく、ダウンタイムが短いのが特徴です。
施術後3日〜数週間で効果が現れ始めます。
個人差がありますが、数ヶ月程度と言われています。
FatX Coreは、デオキシコール酸を高濃度で配合した脂肪溶解注射です。
BNLS neoよりも強力な脂肪溶解効果が期待できますが、腫れや痛みが生じる可能性も高くなります。
施術後2週間〜数ヶ月で効果が現れ始めます。BNLS neoに比べて効果発現までの期間が長いです。
個人差がありますが、数ヶ月〜数年程度といわれています。
脂肪溶解注射の効果を長持ちさせるためには、以下の点に注意しましょう。
脂肪や糖質の過剰摂取を避け、野菜や果物を中心としたバランスの良い食事を心がけましょう。
適度な運動は、脂肪の燃焼を促進し、代謝を高める効果があります。
睡眠不足は、代謝の低下や脂肪の蓄積につながるため、質の高い睡眠を十分にとるように心がけましょう。
ストレスは、ホルモンバランスを乱し、脂肪の蓄積を促進する原因となります。ストレスを溜めないように、リラックスできる時間を作るなど工夫しましょう。
効果の持続期間には限りがあるため、定期的に施術を受けることで、効果を維持できます。
この記事では、脂肪溶解注射の効果、デメリット、必要量、持続期間などについて詳しく解説しました。
脂肪溶解注射は、手軽に部分痩せできる人気の施術です。脂肪細胞を破壊・排出することでサイズダウンを促しますが、効果やダウンタイムには個人差があります。
施術部位や脂肪量に合わせて注入量が決まり、複数回の施術が必要となる場合もあります。副作用として腫れや内出血などが生じる可能性があり、医師とよく相談することが大切です。効果発現までの時間は薬剤の種類によって異なり、持続期間も個人差があります。
バランスの良い生活習慣を維持することで、より効果が長持ちするでしょう。