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いちご鼻は皮膚科に行くべき?美容クリニックも選択肢に


鼻の毛穴の黒ずみ、ポツポツ…鏡を見るたびに憂鬱になる「いちご鼻」。自己流ケアでなかなか改善しない、悪化してしまった…と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

じつは、いちご鼻の原因はひとつではなく、適切な治療法もそれぞれ異なるのです。

この記事では、どんなタイプのいちご鼻なら皮膚科に行くべきか、その原因とタイプ、そして具体的な治療法、よくある質問まで解説します。自分に合ったケアを見つける第一歩を踏み出しましょう。

いちご鼻タイプ別の皮膚科へ行く目安

タイプ 症状 セルフケアで効果がない場合、皮膚科へ行く目安
角栓詰まり
タイプ
・鼻を触るとザラザラする

・毛穴に白や黒のポツポツが見える

・皮脂やテカリが目立つ

市販の洗顔料やピーリング剤を使用しても改善しない、悪化する
メラニン
タイプ
・毛穴周りが黒っぽい

・色素沈着のように見える

・触ってもザラザラしない

美白化粧品を使用しても黒ずみが改善しない、悪化する
毛穴の開きタイプ ・毛穴が大きく開いている

・皮膚のキメが粗い

・黒ずみは角栓ではなく毛穴の影

保湿ケアや毛穴引き締め化粧品を使用しても改善しない
炎症を
起こしている
・毛穴が赤く腫れている

・痛みがある

・膿が出ている

市販薬を使用しても炎症が治まらない、悪化する
自己処理
で悪化
・毛穴周りの皮膚が傷ついている

・出血している

・色素沈着を起こしている

自己処理を中止しても症状が改善しない、悪化する

皮膚科に行くべきいちご鼻とは?

セルフケアを続けていてもなかなか改善しない場合は、一度皮膚科を受診してみましょう。とくに以下の症状に当てはまる人は、専門家の診断と治療が必要かもしれません。

  • 毛穴の黒ずみが広範囲に及んでいる
  • 毛穴が赤く腫れている、炎症を起こしている
  • 自己処理で悪化してしまった
  • 触ると痛みがある
  • 市販薬を使っても効果がない

あなたの「いちご鼻」はどのタイプ?

いちご鼻は大きく分けて3つのタイプに分けられます。原因別に適切な対策をすることが重要です。

角栓詰まりタイプ

  • 原因

過剰な皮脂分泌や古い角質、メイク汚れなどが毛穴に詰まり、酸化することで黒く見える状態。

  • 特徴

鼻を触るとザラザラとした感触がある。毛穴に白や黒のポツポツが見られる。

適した治療法

  • ピーリング(ケミカルまたはエンザイム系)
    • 古い角質や詰まった汚れを取り除き、毛穴をクリアにします。
    • 乳酸やサリチル酸配合のピーリングが効果的。
  • クレンジング治療(ハイドラフェイシャル)
    • 水流で毛穴の奥の汚れを除去する施術。敏感肌にも優しい。
  • ダーマペン
    • 微細な針で皮膚を刺激し、ターンオーバーを促進。皮脂分泌を調整する効果も期待できます。
  • レーザー治療(炭酸ガスレーザーなど)
    • 頑固な角栓に効果的で、詰まりを物理的に除去。

 

メラニンタイプ

  • 原因

毛穴周りの皮膚が炎症や摩擦などの刺激を受け、メラニンが過剰に生成され色素沈着を起こしている状態。

  • 特徴

毛穴の周囲が黒ずみ、色素沈着のように見える。触ってもザラザラ感は少ない。

適した治療法

  • レーザー治療(ピコレーザーやQスイッチレーザー)
    • メラニンをターゲットにし、色素沈着を改善。
  • ダーマペン+美白成分の導入
    • 微細な針で美白有効成分を肌の奥に浸透させることで色素沈着を改善。
  • トーニング(低出力レーザー治療)
    • 肌に優しく、色素沈着の改善に適している。
  • ビタミンCやハイドロキノン配合の美白ケア
    • シミや色素沈着を薄くする効果がある。

毛穴の開きタイプ

  • 原因

乾燥や加齢、紫外線などにより肌のハリや弾力が失われ、毛穴がたるんで開いてしまう状態。開きが大きいと影になり黒ずんで見える。

  • 特徴

毛穴が大きく開いており、皮膚のキメが粗い。黒ずみは角栓ではなく毛穴の影。

適した治療法

  • ダーマペン
    • コラーゲンの生成を促し、毛穴を引き締める効果が期待できる。
  • レーザー治療(フラクショナルレーザー、CO2レーザー)
    • 肌の弾力を回復させ、毛穴の引き締め効果。
  • RF(高周波)治療
    • 肌の深部を温め、コラーゲン生成を促進。
  • PRP療法(自己血小板血漿注入)
    • 自分の血液から得た成分を注入して、肌の再生能力を高める。

 

いちご鼻治療は皮膚科だけじゃない!美容クリニックという選択肢も

いちご鼻の治療は、医療機関で行うのが効果的です。

医療機関には皮膚科と美容クリニックの2種類があり、それぞれ異なる特徴があります。

いちご鼻の治療ができる皮膚科・クリニックの違い

項目 皮膚科 美容クリニック
保険適用 あり なし
費用 安価 高価
治療の種類 少ない 多い
機器 一般的な機器 高性能機器
目的 病気の治療 美容目的

皮膚科でできるいちご鼻治療

皮膚科では、

  • 健康保険の適用

保険適用となる治療を受けられるため、費用を抑えることができます。ただし、すべてのいちご鼻治療が保険適用されるわけではないため、事前に確認が必要です。

  • 標準的な治療が受けられる

ケミカルピーリングやイオン導入など、一般的な治療が中心となります。

  • 美容目的の治療は少ない

美容を目的とした高度な治療はあまり行われていません。

美容クリニックでできるいちご鼻治療

  • 保険適用外の治療

自由診療となるため費用は高額になりますが、高性能機器や高度な施術を受けることができます。

  • 様々な治療があり自分に合ったものを選びやすい

ダーマペン4、フラクショナルCO2レーザー、ポテンツァなど、さまざまな治療から自分に合ったものを選ぶことができます。

  • 美容に特化している

美肌治療に特化しているため、より積極的な改善を目指せます。このように、皮膚科と美容クリニックではそれぞれメリット・デメリットがあります。

ご自身のいちご鼻の症状や希望に合わせて適切な医療機関を選ぶようにしましょう。

いちご鼻改善セルフケア

皮膚科には行かず、セルフケアでいちご鼻を予防・改善したい人へ向けて、今日からできる手軽なセルフケア方法をご紹介します。

多少の時間と手間をかけることで、未来の肌状態に大きな差が生まれます。

正しい洗顔

洗顔は、いちご鼻ケアの基本です。過剰な皮脂や毛穴に詰まった汚れを落とすことが重要ですが、間違った洗顔は肌への負担となり、逆効果になることも。以下のポイントを守って、優しく丁寧に洗顔しましょう。

 

  • ぬるま湯で予洗い

洗顔前に、32〜34℃程度のぬるま湯で顔をすすぎ、表面の汚れを落とします。熱いお湯は必要な皮脂まで奪ってしまうため避けましょう。

 

  • 洗顔料をよく泡立てる

洗顔料はしっかりと泡立てて、泡で顔を洗うようにしましょう。手の摩擦を最小限にすることで、肌への負担を軽減できます。泡立てネットを使うのがおすすめです。

 

  • 優しく丁寧に洗う

Tゾーンなど皮脂分泌の多い部分は念入りに、目元や口元など皮膚の薄い部分は優しく洗いましょう。ゴシゴシこするのは厳禁です。

 

  • ぬるま湯で丁寧にすすぐ 

洗顔料が残らないよう、20〜30回程度、ぬるま湯で丁寧にすすぎます。すすぎ残しは肌トラブルの原因になります。

 

  • 清潔なタオルで優しく拭く 

吸水性の良い清潔なタオルで、顔をこすらずに優しく押さえるようにして水分を拭き取ります。

保湿で皮脂の過剰分泌を防ぐ

洗顔後、肌は乾燥しやすいため、すぐに保湿ケアを行いましょう。乾燥すると、肌は水分を補おうとして過剰に皮脂を分泌し、いちご鼻を悪化させる原因となります。

 

  • 化粧水で水分補給 

肌に合った化粧水を選び、優しくパッティングするようにしてなじませます。コットンを使う場合は、繊維が肌に残らないよう注意しましょう。

 

  • 乳液・クリームで油分を補う 

化粧水で補給した水分を閉じ込めるために、乳液やクリームを使用します。乾燥が気になる部分には重ね付けするのも効果的です。

 

  • セラミド配合のアイテムがおすすめ

セラミドは肌のバリア機能をサポートする成分で、肌の水分保持に役立ちます。

適切なスキンケア用品選び

自分の肌質に合ったスキンケア用品を選ぶことは非常に重要です。ニキビができやすい人は、「ノンコメドジェニック」と表記されている製品を選ぶのがおすすめです。ノンコメドジェニックとは、ニキビの原因となるコメド(面皰)ができにくい処方であることを示しています。

規則正しい生活で肌の健康を保つ

睡眠不足や食生活の乱れ、ストレスなどは、肌のターンオーバーを乱し、皮脂分泌を増加させる原因となります。

 

  • バランスの良い食事 

ビタミンやミネラルなど、肌に必要な栄養素をバランス良く摂取しましょう。

 

  • 十分な睡眠 

毎日同じ時間に寝起きし、質の良い睡眠を7時間程度確保しましょう。

 

  • ストレスを溜めない 

適度な運動や趣味の時間を持つなど、ストレスを溜めないように工夫しましょう。

毛穴パックは週1回まで!

毛穴パックは、一時的に毛穴汚れを除去する効果はありますが、頻繁に使用すると肌への負担が大きく、かえって毛穴を広げてしまう可能性があります。使用する場合は週1回程度を目安にし、使用後はしっかりと保湿ケアを行いましょう。剥がすタイプのパックではなく、塗って洗い流すタイプのパックを選ぶのもよいでしょう。

 

これらのセルフケアは、今日からすぐに始められます。継続して行うことで、いちご鼻の予防・改善、そして美肌へと繋がります。焦らず、根気強く続けることが大切です。ただし、セルフケアで改善が見られない場合や、症状が悪化する場合は、皮膚科専門医に相談しましょう。

まとめ

この記事では、いちご鼻に悩む人に向けて、その原因とタイプ、皮膚科をはじめとした医療機関での治療法、毎日のセルフケアの重要性について解説しました。

セルフケアで改善しない、あるいは症状が重い場合は、迷わず皮膚科や美容クリニックに相談することで、最適な治療法を見つけ、より早く効果的にいちご鼻を改善できる可能性があります。この記事が、あなたのいちご鼻ケアの参考になれば幸いです。